スマートフォンの普及により、現代ではデジタルコミュニケーションツールを使った会話が当たり前になりました。私たちが何気なく使っているコミュニケーションツールには「掲示板形式(スレッド形式とも呼ばれる)」と「チャット形式」の2つのタイプがあります。今回は、その2つのタイプについて詳しく解説します。

掲示板形式の特徴

掲示板形式とは、話題ごとにスレッドが立ち、その中でそれに関する会話が展開される形式です。有名なサービスとして、Yahoo!知恵袋や2ちゃんねる、mixiなどがあります。掲示板形式には以下のメリット・デメリットがあります。

  • メリット
    • 複数の話題が同時に進行しても重要な情報を取りこぼしにくい
    • 過去の会話を遡りやすいため情報の蓄積としても有用
  • デメリット
    • リアルタイムな情報のやり取りには不向き
    • 少人数の日常会話などには不向き

チャット形式の特徴

チャット形式とは、リアルタイムにメッセージが時系列で並ぶ形式です。ほとんどの方が家族や友人との日常会話として使用されているあのコミュニケーションアプリがまさにチャット形式の代表例です。チャット形式には以下のメリット・デメリットがあります。

  • メリット
    • リアルタイムなコミュニケーションが手軽に行える
    • 少人数のやり取りに適している
  • デメリット
    • 情報がすぐに流れていくため重要な情報が埋もれやすい
    • 過去の会話を見つけにくく情報の蓄積には不向き

掲示板形式とチャット形式を活用場面で比較

では、2つのタイプを活用場面で比較してみたいと思います。

[長期的なプロジェクトや議論]
この場面では、プロジェクトやプロジェクト内のタスクごとに話題を整理することや議題ごとにまとまりを持たせることが重要になります。また、重要な議論などは後から見返すことが多くなるはずです。そのため、話題の整理のしやすさ・情報の蓄積のしやすさという部分で掲示板形式の方が適しています。

[短時間のコミュニケーションや雑談]
この場面では、即時の返信・リアクションやカジュアルなやり取りが求められます。そのため、リアルタイムなコミュニケーションや手軽さという部分でチャット形式の方が適しています。

地域に適したコミュニケーションツール

自治会や町内会などの地域で活用するコミュニケーションアプリとしては掲示板形式のものが適しています。自治会や町内会では主に回覧板による住民への情報共有や役員間での事務的な連絡などが挙げられます。回覧板を作成するこれらに対して掲示板形式を用いることで以下のような大きなメリットがあります。

  • 回覧板の中身をそのまま掲示板形式に載せることでアナログな回覧板と同等に情報が整理される
  • 役員同士の連絡において話題が並行して行われる際も話題を遡りやすい & 重要な情報を取りこぼしにくい
  • 役員交代の際に新任の役員が過去の情報を探しやすい

また、これらをシンプルに実現することでユーザの操作負担を軽減することも地域という場においては非常に重要です。私たちはその仕組みを備えた地域のためのコミュニケーションアプリ「CocBan」を開発しています。CocBanは地域に求められる以下の項目を無料で実現する数少ないアプリです。

  • アカウント登録の簡素化(簡単な3ステップ)
  • 必要な個人情報は氏名のみ
  • 誰でも使えるようにあえて機能を絞ったシンプルな設計
  • 投稿のジャンル分けでより情報を整理しやすい仕組み
  • リッチな既読管理機能

CocBanは他にも、役員の役職や住民の所属する班などをカテゴリー分けできる機能や、脱回覧板を実現できる機能など、自治会・町内会の役員の方々の負担を軽減する仕組みを備えています。

今回は、コミュニケーションツールの2つのタイプについて書きました。それぞれ活用場面に合わせて使い分けるとコミュニケーションが円滑になるのではないでしょうか。また、今回紹介したCocBanに関して、是非一度HP(https://www.cocban.com/)をご覧になって身近な地域での活用をご検討いただけると嬉しいです。